2010/7/14

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

三菱重工、ブルガリア事業で得た排出権を日本に移転

この記事の要約

三菱重工業は12日、ブルガリアの風力発電事業で得た温暖化ガス排出権を日本に移転したと発表した。移転分は、2009年12月までに削減した二酸化炭素(CO2)換算約12万トンで、政府系金融機関や電力、商社などが出資する日本カ […]

三菱重工業は12日、ブルガリアの風力発電事業で得た温暖化ガス排出権を日本に移転したと発表した。移転分は、2009年12月までに削減した二酸化炭素(CO2)換算約12万トンで、政府系金融機関や電力、商社などが出資する日本カーボンファイナンスに売却した。売却額は明らかにしていない。

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三菱重は2008年、ブルガリアの建設会社イノスと共同で、同国黒海沿岸で風力発電事業を行うカリアクラ・ウインドパワー(KWP)社を設立。KWPは三菱重の出力1,000キロワットの風力タービン35基をカリアクラ岬に設置し、発生した電力すべてをこれまでブルガリア国営電力NEKに販売している。

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同事業は当初より、先進国が技術・資金を提供して第3国で温暖化削減プロジェクトを実施する代わり、その成果に基づいた排出権を獲得できる「共同実施(JI)」の枠内で行うことが定められており、排出権移転もこの一環。KWPが運営する風力発電所が、既存の電力を代替することで実現する温暖化ガス削減量は年7~8万トンに及ぶ見通し。日本カーボンファイナンスは京都議定書の第一約束期間である2012年度まで35万トンを上限に買い取り、超過分は三菱重が購入することになっている。

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