2010/7/28

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ルーマニア、輸出が経済危機前の水準に回復

この記事の要約

ルーマニアの輸出業界が後退局面を脱したもようだ。ルーマニア輸出入業者連盟(ANEIR)のヨネスク事務長は21日に開かれた経済省(MECMA)主催の記者会見で、輸出高が2009年11月以来、右肩上がりで増加しており、今年春 […]

ルーマニアの輸出業界が後退局面を脱したもようだ。ルーマニア輸出入業者連盟(ANEIR)のヨネスク事務長は21日に開かれた経済省(MECMA)主催の記者会見で、輸出高が2009年11月以来、右肩上がりで増加しており、今年春には経済危機に入る前の同時期の水準を上回ったと語った。複数の地元メディアが報じた。

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ANEIRによると、輸出は09年10月まで12カ月連続で減退し、損失額は約36億ユーロに上ったが、その後の輸出拡大により今年6月までにこれをほぼ回収した。今年1-4月の累計輸出高は108億2,700万ユーロで、前年同期の87億6,400万ユーロを大きく上回り、08年同期の109億3,700万ユーロにほぼ近づいた。

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政府やMECMAは輸出業者に多様な助成措置を提供しているが、業界側は輸出促進には、付加価値税(VAT)還付手続きの簡便化や、地方自治体の助成金認可手続きの迅速化なども必要だと訴えた。経済省のリアヌ輸出促進担当官によると、同省は今秋2010~14年の新輸出戦略に着手する計画だ。

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ルーマニアの輸出業界ではダチア、ノキア・ルーマニア、ロムペトロル、アルセロールミッタル・カラティなど国際企業が圧倒的に優位を占める。1-4月の輸出高の53%は上位100社によるものだが、この中で現地企業はOltchim、Hydroelectrica、Interagro、Compa Sibiuの4社にとどまる。

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