ロシアの統一航空機製造会社(OAK)傘下の航空機メーカー、イルクートは21日、マレーシアのリース会社Crecom Burj Resourcesから短・中距離旅客機「MC-21」50機を受注したと発表した。受注金額は30億米ドルと、国外からの受注としては過去最大規模。
\今回受注したのは、座席数150席の「200s」25機と、同181席の「300s」25機で、2016年から引き渡しを開始する。MC-21は、ロシア政府が航空産業復活の切り札と位置づける重要プロジェクトで、その開発費用は78億ドルに上る。複合材の主翼とアルミ合金製の胴体を持ち、米プラット&ホイットニー社製のエンジンを搭載するMC-21は2014年に処女飛行を行い、29年までに1,000~1,200機を販売することを目標としている。OAKのフョードロフ総裁によると、MC-21は既存のナローボディ機と比べ燃費が12~15%向上しており、エアバスやボーイングの製品に対して十分な競争力を持つ。販売価格も両社の製品より5~10%低く設定し、寡占状態となっている中距離旅客機市場でシェア獲得を目指す考えだ。
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