チェコのガス供給会社Ceska plynarenskaの子会社GSCepは3日、同国東部のロジュナー(南モラビア地方)の旧ウラン鉱山で、天然ガスの大型地下備蓄設備の建設に着手した。地下1,000メートルに設置されるもので、投資規模は90億コルナ。ガスの安定供給を確保する狙いだ。工期は7~8年の予定で、完成すると最大1億8,000万立方メートルの貯蔵が可能になる。
\チェコはガス消費量の99%をロシア、ノルウェーなどからの輸入に頼る。特にロシアへの依存率は75%に達し、安定供給に向けた国内備蓄能力の増強が課題となっている。チェコで事業を展開する独エネルギー大手RWEによると、備蓄能力は2012年までに国内年間消費量の約半分に当たる43億立方メートルに増加する見通しだ。
\チェコ国内には現在、8つの地下備蓄施設があり、その貯蔵能力は合計で30億立方メートルを超える。RWEはこのうち6施設を運営しており、最大24億立方メートルの貯蔵が可能。同社は22億コルナをかけて、モラヴィア地方の2施設の拡張を計画しており、欧州連合(EU)から先ごろ3,500万ユーロ(約8億6,000万コルナ)の補助金を取得した。2012年までに備蓄能力を2億9,000万立方メートル拡大する予定だ。(1CZK=4.58JPY)
\