チェコ大手銀行のコメルチュニ銀行が4日発表した2010年1-6月期連結決算は、純利益が64億8,200万コルナで、前年同期を12.5%上回る大幅増益となった。Bonnet頭取は、経済環境の改善を背景に金利・手数料収入が増加し、貸倒引当金が大幅減少して業績改善につながったとしたうえで、「景気回復はまだ非常に不安定で、当然、コストとリスクを引き続き厳しく管理する」と、今後の事業展開に慎重な見方を示した。
\総収入は前年同期比2.4%減の161億コルナ。純金利収入が1.2%増の107億900万コルナ、手数料収入が1.7%増の39億2,700万コルナと伸びたのに対し、自己勘定取引収入は14億4,900万コルナで、非常に好調だった前年同期を29%下回った。景気が回復に向かってきたことと厳しいリスク管理が効果を発揮し、貸倒引当金は33%減の17億6,500万コルナに縮小した。営業経費も62億4,700万コルナと6.3%の削減に成功した。
\6月末時点の顧客貸付残高は3,856億コルナで1.1%増。09年11月と今年5月にそれぞれ11億ユーロ、12億ユーロの不良債権を償却したのを考慮すると、実質的には1.9%の増加となる。顧客預金残高は0.8%増の5,365億コルナ、住宅ローン融資残高は8.4%増の1,042億コルナ、消費者ローン残高は4.2%減の284億コルナだった。保険事業も好調で、子会社コメルチュニ銀行Pojistovnaは生保保険料収入が180.5%増の51億5,400万コルナとなり、生保市場シェア15.1%を確保した。(1CZK=4.58JPY)
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