ロシア外国貿易銀行(VTB)の投資銀行部門であるVTBキャピタルが2日発表した7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月から0.1ポイント上昇し52.7となり、2008年4月以来の高水準となった。新規受注の増加と雇用の回復が寄与した。
\製造業PMIは、およそ300社の購買部担当者に聞き取り調査を行い作成される指数で、50が景気判断の目安となる。VTBキャピタルのエコノミスト、ドミトリー・フェドトキン氏は、7月は新規受注の好調が生産と雇用の成長を支えたと指摘、「製造業の拡大のペースは持続している」と述べた。連邦統計局が発表した6月の失業率は6.6%と、過去20カ月で最低の水準に改善している。VTBキャピタルは、記録的な猛暑の影響で大手自動車メーカーが工場の操業を停止していることから7~8月の工業生産は減少する可能性があるとしている。
\一方、同日発表されたサービス部門PMIは54.2で、前月から1.2ポイント低下した。酷暑の影響で事業活動や新規受注などの構成指数が低下したことが響いた。ロシアではモスクワで7月29日に気温38.2度を記録し、観測史上最高を更新するなど各地で異常高温が続いている。
\