ロシア・英国資本の自動車メーカーであるインターナショナル・トラック・アライアンス(イントラル)がポーランドでの生産再開を検討している。18日付のポーランド日刊紙『ワルシャワ・ビジネスジャーナル』電子版が伝えたところによると、ポーランド情報・外国投資庁(PAIiIZ)及びポモージェ経済特別区当局との間で、投資交渉が進められているという。実現すれば1,000人の新規雇用が創出される見通し。生産候補地としては、ポモージェのグディニアのほか、ドイツとの国境沿いにあるシュチェチンが挙がっているもようだ。
\在ポーランド・ロシア連邦通商代表部のエカテリーナ・ベルヤコバ代表は、現地経済紙の『プルス・ビズネス』に対し、「ロシア企業は対ポーランド投資に慎重な姿勢を示してきたが、イントラルのプロジェクトが実現すれば、これを突破口に進出が本格化するだろう」と話し、今回の計画が両国の経済関係に対し持つ重要性を指摘した。ロシア資本による対ポーランド投資はここ数年減少傾向にあり、2008年だけで2,970万ユーロの資本撤退を記録した。
\イントラルは2003年、倒産した大宇自動車からルブリンの工場を買収。翌04年から07年まで「ルブリン」ブランドのバンと「ホンカー」ブランドのピックアップを生産していた。欧州排ガス規制の厳格化に加え、ポーランド資本が50%未満の企業にポーランド軍への納入が許されなくなったため、生産を停止した。
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