2010/8/25

ロシア

イヴェコの装甲車、ロシア現地生産へ

この記事の要約

ロシアの国営産業持ち株会社ロステクノロジーが、伊イヴェコブランドの装甲車の国内生産に乗り出す。政府による国軍近代化の方針に沿うもので、2011~16年の6年間で1,775台を国防省に納入する予定だ。政府による調達金額は総 […]

ロシアの国営産業持ち株会社ロステクノロジーが、伊イヴェコブランドの装甲車の国内生産に乗り出す。政府による国軍近代化の方針に沿うもので、2011~16年の6年間で1,775台を国防省に納入する予定だ。政府による調達金額は総額300億ルーブル(10億米ドル)に上る見込み。

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現地生産されるのは、イヴェコの軽装甲車「LMV M65」。計画によると、2011年と12年に各278台、13年と14年に各458台、15年に228台、16年に75台を納入する。ロステクノロジーによると、1台当たりの価格は30万ユーロ未満になるという。

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具体的な生産地は未定だ。年内に設立が予定されるロステクノロジーの自動車持ち株会社ロスアフトが製造を担当するが、具体的にどのメーカーが生産するのかは来年に決定される。

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ロシア政府がイヴェコブランドの装甲車の購入を決めたことで、競合モデル「Tigr(GAZ-233014)」を生産するルースキエ・マシーヌィは大きな痛手をこうむりそうだ。「Tigr」は2006年以来、500台強が生産され、このうち100台以上がロシア軍に納入された。

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メドベージェフ大統領は軍装備の老朽化を問題視し、すでに軍隊の大規模な刷新を命じている。国軍近代化の柱の一つは外国技術の導入で、装甲車に関しては、セルジュコフ国防相が外国のモデルを国内で生産する方針を繰り返し明らかにしていた。

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