中東欧経済が輸出に支えられて回復に向かっている。EU統計局(ユーロスタット)が2日発表した第2四半期の国内総生産(GDP)統計(確定値)によると、スロバキアが前年同期比5%増の大幅成長を記録するなど軒並み好調。マイナス成長となったラトビア、ブルガリア、ルーマニアでも縮小幅が目に見えて減ってきている。
\ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーの中欧諸国では、主要取引国であるドイツの経済好調で輸出が拡大し、GDPの伸びに貢献した。ただ、ハンガリーでは緊縮財政の影響で内需が低迷し、足を引っ張っている。
\エストニアは3.5%増となり、2年半ぶりのプラス成長を記録。リトアニアも1.4%増で、7四半期ぶりに増加に転じた。ラトビアは3.9%減とマイナスのままだったが、過去2年間で最も縮小幅が小さくなった。
\ただ、ブルームバーグ通信によると、今後はGDPの伸びがやや鈍る見通しだ。高失業率や歳出削減により、消費者需要の大きな回復が見込めないことがその理由。経済の安定成長に欠かせない内需がいつ拡大するかが今後を占うポイントとなっている。
\一方、独立国家共同体(CIS)の統計委員会(ISC)によると、CIS諸国の1-3月期GDP成長率は前年同期比で3.5%に上ったと推測される。1-6月の国別伸び率ではカザフスタンが8.3%でもっとも大きく、ウズベキスタン(8%)、タジキスタン(7.4%)、アルメニア(6.7%)、ベラルーシ(6.6%)も6%を超える成長を示した。(表を参照)
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