ポーランド中央統計局(GUS)が8月30日発表した2010年4-6月期の国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比3.5%増となり、市場予想の3%を上回った。個人消費と輸出の回復が寄与し、1-3月期の3.0%を超える成長を確保した。
\内需は、民間消費支出が3.0%、政府消費支出が2.2%それぞれ増加した一方、総固定資本形成は1.7%のマイナスだった。また、輸出の25%を占めるドイツ経済の回復に伴い輸出が好調で、中央銀行によると1-6月期は前年同期と比べ29%増加した。通貨ズロチが中央銀行のズロチ安誘導政策により、4月前半の高値から対ユーロで7%下落したことも輸出の拡大に貢献している。ソシエテ・ジェネラルのチーフエコノミスト、ヤネツキ氏は、「輸出の増加は投資の拡大につながる」と指摘、7-9月期は投資の回復が見込めるとしている。
\ポーランドは昨年、欧州連合(EU)加盟国で唯一プラス成長を達成した。欧州委員会の予測によると、同国の今年のGDP成長率は2.7%で、EU平均の1%を大きく上回る見通しだ。
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