2010/9/8

チェコ・スロバキア

チェコ政府、科学技術振興に40億ユーロ

この記事の要約

チェコは古くから技術大国として知られ、スクリューやソフトレンズ、電子レンジ、高性能プラスチック爆薬、ホログラム、不織布、エイズ治療薬など多くの優れた発明を生み出してきた。世界経済フォーラムがまとめた国際競争力ランキングに […]

チェコは古くから技術大国として知られ、スクリューやソフトレンズ、電子レンジ、高性能プラスチック爆薬、ホログラム、不織布、エイズ治療薬など多くの優れた発明を生み出してきた。世界経済フォーラムがまとめた国際競争力ランキングによると、チェコは「研究開発機関の質」部門で133カ国中19位と上位につけている。

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同国には54の国公立研究所と26大学がある。ただ、技術革新の重要な指標である特許申請数で見ると、人口100万人当たりの特許申請数は1996年の3件から2007年に16件に拡大はしているものの、欧州連合(EU)平均の117件には遠く及ばない。政府は、昨年6月に閣議決定した「科学研究技術革新に関する政策09~15年」の中で、論文の発表数や引用回数の少なさはチェコの科学技術の成果の貧弱さを示していると指摘。研究機関が民間企業への技術移転に消極的で、新技術の商業化が進まない一方、産業界では研究開発投資が他国と比べ少ないことも問題視している。こうした現状を打開するため、政府はEUからの補助金40億ユーロを活用し、最新テクノロジーを備えた研究開発インフラの整備を進めるほか、外国の研究機関との連携の強化や、産学協同プロジェクトの推進、民間企業のR&D部門への助成拡大などを行う方針を示している。

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