米飲料大手コカコーラは1日、ロシア同業のニダン・ジュースを買収したと発表した。取引金額は明らかにされていないが、現地アナリストは債務肩代わり分を含め、最大で4億5,000万米ドルと推測している。
\コカコーラはニダンの株式75%を英投資ファンドのライオン・キャピタルから取得した。残る25%はニダンの創業者が保有する。買収金額について現地調査会社のSoldis Communicationsは、ニダンの今年の営業利益予測の8~10倍と推測。最高でも4億5,000万米ドルは超えないとみる。
\今回の買収は、新興市場での事業を拡大するコカコーラの戦略に沿うものだ。また、2008年にロシア最大手のLebedyanskyを買収して市場シェアを拡大した宿敵ペプシコへの返報という意味合いもある。ニダンは「Moja Sem’ja」「Sokos」「Da!」などのブランドで各種ジュースを展開し、売上高ベースの市場シェアは14%と国内4位につける。ノボシビルスクと、モスクワに近いコチェリニキに工場を持つ。
\コカコーラはロシア市場の急成長を見込み、今後3~5年で10億米ドルを投じる計画だ。(東欧経済ニュース3月24日号「コカコーラ、ロシア飲料大手買収へ」参照)
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