世界経済フォーラム(WEF)が9日発表した最新の「国際競争力レポート」によると、中東欧諸国ではエストニアが昨年から2つ順位を上げて33位に入り、チェコを抜いてトップに返り咲いた。以下、チェコ(全体で36位)、ポーランド(39位)、スロベニア(45位)、リトアニア(47位)、ハンガリー(52位)と続いた。スロバキアは昨年の47位から60位へと大きく順位を下げた。
\エストニア開発基金は、政府による財政改革や労働法改正の取り組みがエストニアの評価の改善につながったとみている。一方で、経済危機により、イノベーション主導型経済への転換は進んでおらず、今後は新しい技術を生み出す地盤作りが課題と指摘する。
\チェコは教育水準や市場の発達度などが高く評価される一方、汚職、官僚主義などが問題視された。
\ポーランドは、過去2年で順位を13ランク改善した。慎重な経済政策と国内市場の成長を支えに、世界経済不況の影響を比較的小さく食い止めた事実を反映する結果となった。競争力維持に向けた課題としてWEFは、輸送インフラを大幅に強化する必要性を指摘している。
\スロバキアの凋落について、スロバキア・ビジネス協会(PAS)は、昨年から政府の干渉によってビジネス環境が悪化したことや、経済活動の障害を取り除こうとする政府の努力が欠落していることが理由と説明している。
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