2010/9/15

総合・マクロ

欧州委、ポーランドとエストニアの経済政策を評価

この記事の要約

欧州連合(EU)のバローゾ欧州委員長は、8、9の両日にポーランド南部の保養地クリニツァで開催された第20回中東欧経済フォーラムで、金融・経済危機を乗り切ったポーランドとエストニアの経済政策を高く評価した。ポーランドは昨年 […]

欧州連合(EU)のバローゾ欧州委員長は、8、9の両日にポーランド南部の保養地クリニツァで開催された第20回中東欧経済フォーラムで、金融・経済危機を乗り切ったポーランドとエストニアの経済政策を高く評価した。ポーランドは昨年、EU加盟国の中で唯一プラス成長を達成。バローゾ委員長は、同国が改革への強い意志を持ち、輸出に大きく依存しない内需主導のダイナミックな経済成長を続けていることを評価した。また、エストニアについては、危機にもかかわらず赤字を抑え、来年1月1日のユーロ導入を決めたとして、その努力を称賛した。

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エストニアは1999年以来、財政黒字を安定化基金に蓄えてきた。その規模は2008年の危機発生までに国内総生産(GDP)の10%相当に拡大。政府はこれを危機対策の資金に用いることで、2009年の財政赤字をGDP比1.7%、政府債務残高をGDP比7.2%に抑えることに成功した。

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エストニアのイルヴェス大統領は成功の秘訣について、「我々は元来農民で、保守的で用心深い」と指摘。「借りものは他人のもの」という農民のことわざを忘れずに赤字抑制に努めたことが、有効な危機対策とユーロ導入を可能にしたと説明した。

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