2010/9/15

ロシア

セベルスタリ、第2四半期に黒字転換

この記事の要約

ロシアの鉄鋼大手セべルスタリが6日発表した2010年4-6月期連結決算は、売上高が前期比53.1%増の42億4,500万米ドル、利払い・税・償却前利益(EBITDA)が94.1%増の9億5,500万ドルだった。生産拡大と […]

ロシアの鉄鋼大手セべルスタリが6日発表した2010年4-6月期連結決算は、売上高が前期比53.1%増の42億4,500万米ドル、利払い・税・償却前利益(EBITDA)が94.1%増の9億5,500万ドルだった。生産拡大と販売価格の上昇に加えて、コスト削減措置も奏功し、大幅増収増益となった。最終損益は1-3月期の7億8,500万ドルの赤字から1億9,200万ドルの黒字に転換した。

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1-6月期の売上高は前年同期比53.6%増の73億8,700万ドルで、最終赤字額も前年同期の9億4,600万ドルから5億9,300万ドルに大きく改善した。業績不振の米国子会社セヴェルスタリ・インターナショナルは、売上高が87.7%増の14億6,700万ドルで、赤字額(EBITDAベース)は前年同期の4億7,900万ドルから2,400万ドルに減少した。赤字経営の欧州子会社、リッキーニが足を引っ張っており、同社の業績を除くと連結決算の最終損益は4億7,000万ドルの黒字になる。セヴェルスタリは6月末日付でリッキーニの株式50.8%を、自社のモルダショフ最高経営責任者(CEO)に1ユーロで売却。残る49.2%も手放す方針だ。

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今年後半の業績見通しについては、第3四半期に入って鉄鋼価格の上昇が減速してきたが、在庫拡大の動きや需要が引き続き堅調なことから、自動車・建設分野を中心に販売拡大の勢いを維持できるとみている。モルダショフCEOは同日開かれた決算発表会で、「米国子会社の事業再建が最優先課題」として、「広範な戦略オプションを探している」と売却の可能性があることを示唆した。具体的な内容についてはコメントを拒否した。

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