2010/10/20

ハンガリー

有毒汚泥流出のアルミ工場、政府の強制管理下で運転再開

この記事の要約

今月4日に大量の有害汚泥の流出事故を引き起こしたハンガリー西部アイカのアルミニウム精錬工場は15日に試験運転を開始し、19日に通常運転を再開した。同工場を運営している国内大手企業MALハンガリアン・アルミニウムは13日に […]

今月4日に大量の有害汚泥の流出事故を引き起こしたハンガリー西部アイカのアルミニウム精錬工場は15日に試験運転を開始し、19日に通常運転を再開した。同工場を運営している国内大手企業MALハンガリアン・アルミニウムは13日に国有化されており、現在は災害保護局の強制管理下にある。同局は今後、賠償手続きの準備や堤防の決壊防止措置を進めていく。現地MTI通信など複数メディアが報じた。

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今回の事故では、同工場の廃液貯水池の堤防が決壊して周辺の村に約100万立方メートルの強いアルカリ性の有害汚泥が流出。9人が死亡、150人以上が負傷した。また、工場の周囲40キロメートルの土壌が汚染され、被災地の住民数千人が避難を余儀なくされた。

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MALのTolnay会長はこのほど、事故の責任の所在はまだ明らかにされていないとしながらも、被災住民に賠償金を支払う考えを表明。年3億フォリント、5年間で15億フォリントの賠償金を支払う用意があるとした。MALのBakonyi社長は一旦逮捕されたが、堤防決壊の原因がまだ特定できていないとして釈放されている。

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