オーストリア大手銀行エルステのハンガリー子会社が、年内に従業員の9％に相当する250人を削減する。景気低迷による事業環境の悪化に加えて、今年導入された銀行税が収益に過大な負担となっており、経費削減を進める上で人員削減も回避できなくなった。10日付の現地日刊紙『Napi Gazdasag』が報じた。
\銀行税は政府の財政再建策の一環で、今年から2012年までの期限付きで導入されたが、現地オンライン経済紙『ポートフォリオ』は14年まで延長される可能性があることを指摘している。政府が先ごろ明らかにした財政見通しによると、銀行税の税収は11年の1,870億フォリントから12年には935億フォリントに半減するが、13、14年の財政収支予測から両年も同額の特別税収を見込んでいる。
\銀行業界では貸付市場の冷え込みによる減収に銀行税の負担が加わったため、経費削減で収益を安定させようという動きが強まっている。ベルギーKBC傘下のK&Hバンクも経費削減策のひとつとして人員削減を検討しているという。（1HUF＝0.41JPY）
\
