2010/11/17

チェコ・スロバキア

チェコの対中貿易赤字が拡大

この記事の要約

チェコ産業貿易省がこのほどまとめた2010年1-7月期の貿易統計によると、対中国輸出は前年同期比43%増の116億コルナ(6億5,500万米ドル)に拡大した。中国からの輸入は同30%増の1,310億コルナ(74億ドル)で […]

チェコ産業貿易省がこのほどまとめた2010年1-7月期の貿易統計によると、対中国輸出は前年同期比43%増の116億コルナ(6億5,500万米ドル)に拡大した。中国からの輸入は同30%増の1,310億コルナ(74億ドル)で、対中貿易赤字は前年同期から27%拡大した。産業貿易省は、チェコ企業の中国市場への参入が困難なことが貿易赤字拡大の要因となっているとして、対中貿易赤字が将来重大な問題に発展する可能性がある指摘している。

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中国では急速な経済成長を背景に国民の購買力が急速に高まっており、チェコ企業にとっても魅力的な市場となっている。シュコダ自動車は中国市場を重要市場と位置づけており、昨年は1万2,000台を販売。金融グループPPFは、消費者金融サービスを拡大する方針だ。人件費が安い中国に生産拠点を設けるチェコ企業も増加している。

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一方、チェコに進出する中国企業は、北ボヘミア地方のフロブツィツェに工場を構える上海梅林食品など5社とまだ少ない。チェコ外国投資庁(チェコインベスト)によると、中国の投資家からは、鉄道車両や航空機の製造、再生エネルギー、情報技術などの分野で関心が寄せられているという。

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