エストニア統計局が11日発表した2010年7-9月期の国内総生産(GDP、速報値)は、前年同期から4.7%増となり、07年第4四半期以来の高い伸びを示した。3.1%の成長を記録した4-6月期に続き、2四半期連続でプラス成長を維持したことで、景気後退局面からの脱却が鮮明となった。
\7-9月期は、主要貿易相手国である北欧からのエレクトロニクス製品や機械の需要が拡大し、9月単月の輸出は前年同月から40%も増加した。部門別では製造業、卸売・小売、運輸、通信が好調だった一方、建設は不振だった。
\エストニアは来年1月、スロベニア、スロバキアに次いで欧州連合(EU)の新規加盟国としては3カ国目のユーロ導入国となる。中央銀行は、今年の経済成長率は投資と消費の回復が寄与し、2.5%、11年は4.2%を見込んでいる。なお、バルト諸国の7-9月期の成長率はラトビアが2.7%と2年ぶりのプラスとなり、リトアニアは農業と建設業の低迷が響き0.6%の伸びにとどまった。
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