2010/11/24

ポーランド

小売市場、成長に期待

この記事の要約

中東欧諸国の多くでは、金融危機で落ち込んだ個人消費が本格的な回復には至っておらず、小売業界は低迷が続いている。そんな中、ひとり気を吐いているがポーランドだ。\ ウィーン経済研究所(WIIW)によると、中東欧諸国の大半で今 […]

中東欧諸国の多くでは、金融危機で落ち込んだ個人消費が本格的な回復には至っておらず、小売業界は低迷が続いている。そんな中、ひとり気を吐いているがポーランドだ。

\

ウィーン経済研究所(WIIW)によると、中東欧諸国の大半で今年の消費支出が前年比マイナスとなる中、ポーランドは3%の伸びが予想される。中東欧を中心に市場分析を手がけるオーストリアのレギオプラン・コンサルティングのチーフコンサルタント、ミヒャエル・オバーヴェルガー氏は、ポーランドには人口10万人以上の都市が40近くあるが、その中にはハイパーマーケットや専門店の進出が進んでいない所もあると指摘。都市部の小売業が飽和状態にあるチェコやスロバキアと比べ、成長ポテンシャルがあるとの見方を示す。実際、チェコとスロバキアではハイパーマーケットの店舗面積が縮小しているが、ポーランドでは1万~1万4,000平方メートルの大型店舗が増加する傾向にあるという。

\

オーバーヴェルガー氏によると、ポーランドは域内最大規模の市場であることに加えて経済的に安定している。2012年にはサッカー欧州選手権が開催されることで、建設投資や消費の伸びが期待できることが、小売業者にとって大きな魅力だと説明する。同国には英テスコ、独メトロ、仏カルフールなど外国小売大手が進出しているが、オーストリアのビラが撤退を余儀なくされたとこからも分かるように、小売業界の競争は激化している。

\