ハンガリー最大手銀行OTPが19日発表した2010年7-9月期連結決算は、純利益が前年同期比33%減の309億フォリントに落ち込んだ。債権の劣化を受け引き続き高額の貸倒引当金を計上したことや、今年から導入された銀行税が収益を圧迫した。ただ、銀行税など特別要因を除いた純利益は454億フォリントとなり、金融危機前の水準に業績は回復している。
\不良債権などに対する貸倒引当金は527億フォリントにとどまり、前期から45%減少した。だが、ロシア、スロバキア、モンテネグロ事業を除くと債権は劣化する傾向にあり、返済期限を90日以上過ぎた不良債権は今後も増加する見通し。スイスフランに対するフォリント安の影響で、スイスフラン建てが多い国内の消費者ローン債権は第4四半期にさらに不良化する恐れがある。
\純利息収入は9%増の1,503億フォリントに拡大。特にロシア、ルーマニア、クロアチア、スロバキアの事業が好調で、増収に貢献した。OTPは国内のほか中東欧9カ国で事業を展開しており、純利益の38%を国外事業が占めた。(1HUF=0.41JPY)
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