2010/12/22

チェコ・スロバキア

チェコ議会が来年度予算案を承認、赤字をGDP比4.6%に

この記事の要約

チェコ議会(下院)は15日、2011年度の緊縮財政予算案を賛成112、反対75で可決した。公務員給与と社会福祉の大幅な削減により、単年の財政赤字を国内総生産(GDP)の3%以内に抑えるという欧州連合(EU)の財政規律遵守 […]

チェコ議会(下院)は15日、2011年度の緊縮財政予算案を賛成112、反対75で可決した。公務員給与と社会福祉の大幅な削減により、単年の財政赤字を国内総生産(GDP)の3%以内に抑えるという欧州連合(EU)の財政規律遵守に向けた取り組みを強化する。

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財政赤字の割合は、EU加盟国のユーロ導入への準備状況を把握するための重要な指標となっており、今年7月に政権を獲得したネチャス首相は、2013年までにEU基準を満たすことを目指している。今年の赤字額はGDP比5.3%、1,630億コルナに上る見通しだが、今回承認された2011年度予算では同4.6%、1,350億コルナに設定した。

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政府は来年、緊縮財政措置として、公務員給与に対する支出を10%削減する。また、5%の投資カットや100億コルナ超の社会福祉支出の削減も予定している。

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今回の予算案は2.3%の経済成長を見込んで作成されたが、財務省は11月1日に2011年度の成長見通しを2%と予想。中央銀行も同4日に、見通しを1.8%から1.2%に下方修正した。グレゴル財務副相は、経済成長が見通しを下回れば、財政支出を凍結すると語っている。(10CZK=43.63JPY)

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