ポーランドのロフトフスキ財務相は11日に開いた記者会見で、2010年の財政赤字が当初予算の522億ズロチを大幅に下回り、450億ズロチを割り込むとの見通しを明らかにした。当初予算より歳出が60億ズロチ減少し、歳入が10億ズロチ増えたためで、同年の洪水被害がなければ赤字額はさらに削減できたとしている。
\政府は今後の財政赤字削減のための重要な施策として、個人年金基金(OFE)に回す公的資金を今年4月から減額する計画を挙げた。年金加入者1人当たりの支給率を7.3%から2.3%に引き下げ、差額の5%を社会保障費の補強のため社会保険局(ZUS)に充てる。これにより2011年の対国内総生産(GDP)財政赤字比率を2010年の7.9 %から6%前後まで引き下げ、新規債務を10~12億ズロチを減らす方針だ。
\2007年から急上昇した財政赤字比率を再び健全化するため、政府は4カ年財政赤字削減計画を掲げて財政再建に取り組んでいる。累積債務の対GDP比率が55%を超えた場合、規定により債務削減のための追加措置が必要となるが、ラジウィル副財務相の先ごろの発現によると、昨年は53.5%に抑えることができたもようだ。(1PLN=28.62JPY)
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