ハンガリー中央統計庁(KSH)が14日発表した2010年12月の消費者物価指数は前年同月比で4.7%上昇した。上昇率は11月の4.2%から拡大し、アナリスト予測も上回った。米金融大手ゴールドマンサックスやJPモルガンのアナリストは、同国中央銀行がインフレ抑制のため、再度利上げに動くと予想している。
\ハンガリー中銀は昨年11月29日、インフレ抑制のため2年ぶりに利上げを実施。政策金利を0.25ポイント引き上げ、5.5%とした。さらに、12月20日には市場の予想に反して再利上げに動き、5.75%まで引き上げた。
\通貨フォリントは11月や12月初めに比べ落ち着いているが、ハンガリー国債の債務不履行に対する保証コスト(CDS)は上昇傾向にある。格付け会社のフィッチも12月23日に中期的な財政再建見通しの悪化に加えて、公的金融機関、民間銀行ともに外貨建て債務をかなり抱え、ネガティブショックの影響を受けやすいとして、同国の長期信用格付けを見直し、外貨建て国債をBBBから投資適格等級の最低レベルであるBBB-に、現地通貨建てをBBB+からBBBに引き下げた。
\金融アナリストはこれらの動向から、ハンガリー中銀が今月24日の定例金融政策理事会で政策金利をさらに0.25ポイント引き上げ6%にすると予測している。
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