2011/1/19

ロシア

BPとロスネフチが株式持合い、北極圏プロジェクトで事業提携

この記事の要約

英石油メジャーのBPがロシア国営の競合、ロスネフチと株式持合いで合意した。北極圏における石油・ガスの共同探査・採掘が狙い。メキシコ湾での原油流出事故で米国における事業展開が不透明になるなか、ロスネフチと組むことで長期的な […]

英石油メジャーのBPがロシア国営の競合、ロスネフチと株式持合いで合意した。北極圏における石油・ガスの共同探査・採掘が狙い。メキシコ湾での原油流出事故で米国における事業展開が不透明になるなか、ロスネフチと組むことで長期的な資源確保を図る。一方のロスネフチは、海底資源の採掘に必要な技術支援をBPから受けることになる。プーチン首相の推測では、北極圏におけるロシアの石油埋蔵量は50億トン、天然ガスは10兆立方メートルにのぼる。

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14日夜の発表によると、BP株の5%(78億米ドル相当)とロスネフチ株の9.5%を交換する。これにより、BPのロスネフチに対する出資比率は10.8%に拡大する。ロスネフチの石油確認埋蔵量に換算すると16億バレルに相当する。

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両社は、ロスネフチが採掘権を持つ北極圏カラ海の3鉱区で共同探査を実施する。17日付の米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル(オンライン版)』によると、ロスネフチが3分の2、BPが3分の1を出資して合弁会社を設立し、初期投資として最高20億ドルを注入する計画だ。

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両社はサハリン沖開発プロジェクト「サハリン5」で提携するほか、ドイツでは折半出資の石油精製会社Ruhr Oelを操業している。

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ロスネフチはロシアの石油最大手で、政府が75%を出資する。政府は保有株売却を予定しているが、経営権は維持する方針だ。

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