ロシアにおける2010年の携帯電話売上高は、前年比5億米ドル増の46億4,000万ドルへと伸長した。販売単価が低下したにもかかわらず、スマートフォン(高機能携帯電話)がけん引して売上増をもたらした。特に12月の販売が大きく伸びた。
\電機通信業界サイトのTelecomdailyによると、2010年の販売台数は3,200万台で、うち400万台が12月の実績。平均単価は145ドルで、2009年の157ドルから12ドル安くなった。2009年の売上高は41億ドルだった。
\単価が低下したのは、スマートフォンやタッチパネル型端末が安くなったためだ。1,000ドルでiPhoneを購入する代わりに、韓国製の端末を300~500ドルで買い求める消費者が増えている。それでも、一般の携帯電話に比べると利ざやは1.5~2倍に上るという。
\モスクワの調査会社モバイル・リサーチ・グループによると、800ドル以上のハイエンド端末では、「iPhone 4」と「 HTC Desire HD」のほか、サムスンの「ギャラクシーS」と「ウェーブ」もよく売れた。また、33ドル以下の端末が携帯電話売上高に占める比率は30%以下となっている。
\移動通信サービス最大手のモバイル・テレシステムズ(MTS)は、12月の販売台数が前年同月実績を40%上回った。売上高は60%増加した。第4四半期の売上高は前期比で25%上昇したが、そのほとんどはスマートフォンの販売によるものだった。12月のスマートフォン販売台数は前年同期の2倍、売上高は4倍に急増した。
\家電量販店のBely Veterでもスマートフォンの販売が大きく伸び、12月は前年同月から87%増加した。モデル別では「iPhone 4」と「 HTC Desire HD」の人気が高かった。Bely Veterの12月売上高は30%拡大した。
\携帯電話販売の最大手であるYevrosetは販売データを公表していない。同じく携帯電話販売のSvyaznoiは経済紙『ベドモスチ』の取材に回答しなかった。
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