ルーマニア銀行業界は2010年に合計3億400万レウの最終赤字を計上したもようだ。現地通信社メディアファックスが11日、中央銀行の統計に基づく業界筋の情報として伝えた。2009年には8億1,500万レウの黒字だったが、1999年以降で初めての赤字決算となる。
\決算内容を個別にみると、最終損益が黒字となったのは20行。合計で前年の20億レウをやや下回る利益を計上した。一方、赤字を計上した22行の合計損失額は前年の10億レウを超え、08年の水準も上回ったとみられる。銀行全体の純資産額は前年比3.53%増の3,418億レウ。金融取引および証券投資は取引額が44%増の531億レウと好調で、資産増加に貢献した。半面、貸倒引当金が57%増の235億レウに拡大し、収益を圧迫した。
\バランスシートに記載されない簿外負債は243億レウで前年並み。自己資本余力を示すソルベンシーレシオは中央銀行基準の10%を上回る14.66%を確保したもようだ。(1RON=26.89JPY)
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