ハンガリーの石油ガス大手MOLは25日、イラク北部のクルド自治区にあるAkri-Bijeel鉱区でBekhme第一試掘井の掘削を開始したと発表した。昨年11月に坑井調査を完了したBijell第一試掘井に続いて同鉱区で2番目の試掘井で、Bijell第一試掘井の北西部20キロ地点に位置する。
\掘削設備はグループ会社のCroscoから調達した。今回の探索の目玉となるのはジュラ紀層で、これを貫通して深さ3,000メートルの三畳紀層まで掘り下げる。隣接するShaikan鉱区では三畳紀層で石油・ガスの埋蔵が確認された。
\Akri-Bijeel鉱区で最初の試掘井となったBijell第一試掘井の坑井調査は順調に完了。ケースドホールでの試掘では、40/64インチのチョークサイズでAPI比重12~13度の原油を日量2,700バレル産出した。オープンホール(裸坑)ではジュラ紀層に当たる深さ3,646~3,831メートルの範囲から、API比重18度の原油を日量3,200バレル、ガスを48/64インチのチョークサイズで日量150石油換算バレル産出することが確認された。
\MOLは2007年に子会社のKalegran Ltdを通じ、Akri-Bijeel鉱区の生産分与契約をクルド自治政府と締結した。権益比率は現在、Kalegranが80%、ゴルフ・キーストーン・ペトロリアム(GKP、バミューダ)が20%。ただ、政府および政府系企業に対して新たに各20%が割り当てられる予定のため、権益が希薄化する見通しだ。
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