フランスのエネルギー大手GDFスエズが、ブルガリアのバイオマス発電事業に総額1億ユーロの投資を検討している。ブルガリアのナイデノフ農業相が4日、明らかにした。再生可能エネルギーの促進に向けて、バイオマス発電に対する優遇措置が法制化されることを視野に入れているもようだ。
\ナイデノフ農相によると、GDFスエズはブルガリアの4カ所に発電所を設ける方向。具体的な設置場所は明らかにしていない。GDFスエズとは別に、スペインとブルガリアの企業もバイオマス事業に関心を示しているという。
\ブルガリアは2020年までに電力需要の16%を再生可能エネルギーでまかなう方針に基づき、433メガワットのバイオマス発電能力を整備する目標だ。その達成に向けて、現在、国会の経済委員会で再可エネ促進に向けた新法案が審議されている。ナイデノフ農相は、「ブルガリアの森林面積は過去数年間、年間4万ヘクタールのペースで増加したが、その木質バイオマスは利用されずに朽ちているのが現状」と話し、潜在的な発電資源の存在を指摘する。
\GDFスエズは米国とブラジルを中心に合計695メガワットのバイオマス発電能力を有する。昨年4月にはポーランドに世界最大規模となる出力190メガワットのバイオマス発電所を設置する計画を発表している。
\