2011/4/6

ロシア

エブラズ、2010年通期で黒字転換

この記事の要約

ロシア鉄鋼大手のエブラズが31日発表した2010年通期の最終損益(監査済)は5億3,200万米ドルの黒字となり、前期の2億9,200万ドルの赤字から黒字に転換した。売上高は27%増の144億9,400万ドル、営業利益(E […]

ロシア鉄鋼大手のエブラズが31日発表した2010年通期の最終損益(監査済)は5億3,200万米ドルの黒字となり、前期の2億9,200万ドルの赤字から黒字に転換した。売上高は27%増の144億9,400万ドル、営業利益(EBITDA)は90%増の23億5,000万ドルへと急増した。債務は1.4%減の78億1,000万ドルに縮小した。

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原料価格の上昇を受けてエブラズは採掘事業を強化する方針だ。今年は設備投資額を44%増の12億ドルに引き上げる。国内では東シベリアにおけるプロジェクトへの参加を検討中だが、詳細は明らかにしていない。消息筋によると、ダイヤ大手アルロサが計画するサハ共和国Timir鉄鉱山開発が選択肢に上っているもようだ。

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国外では南アフリカの鉄鉱山および鉄鋼流通業者の買収を狙っている。フロロフ社長は、英資源大手アングロアメリカンの鉄子会社Scau Metalsに注目している事実を明らかにした。

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鉄鋼メーカーは、取引先である自動車・家電製造業界が増産に動いていることから、今期は大幅増益を見込んでいる。エブラズは1日の発表で、2011年1-3月期の利益が前年同期比で89%増加したとの推測を明らかにした。営業利益は前年同期の4億2,400万ドルから7億2,500万~8億ドルへと急増したもようだ。

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