ロシアのソーラー企業Hevel Solarが国内市場に期待を寄せている。同社のDmitry Pryakhin副社長は3月30日、ミラノで開かれた太陽光エネルギー会議で、生産する太陽電池モジュールの大半をロシア市場で販売し、シェア1位を目指すと意気込みを述べた。
\Hevel Solarは2009年に設立。現在、モスクワから600キロ離れたロシア中部で国内初の薄型モジュール工場を建設している。工場は来年初めに稼働し、同年7月には年産能力を130メガワットまで引き上げる計画だ。
\Pryakhin副社長は、ロシア中部の日照量はドイツとほとんど変わらないと指摘。ロシア政府が再生可能エネルギー向けの支援措置を整備すれば、十分に採算に合うとの見方を示した。政府は、エネルギーに占める再可エネの割合を昨年の1.5%から2015年に4.5%に引き上げる目標を掲げている。
\Hevel Solarは、エネルギー源の多角化を目指す北アフリカ・中東地域や近隣の東欧諸国にも製品を輸出するため、現地で提携パートナーを探している。これらの市場で世界の大手ソーラー企業と競合できるようにするため研究開発を強化し、効率向上とコスト削減を目指す方針だ。同社はスイスの工業機械大手エリコンの太陽電池製造装置を採用することにしている。
\Hevel Solarにはロシアの新興財閥ヴィクトル・ヴェクセリベルク氏が所有する複合企業レノヴァと同国国営ナノテクノロジー企業ロスナノが出資しており、出資比率はそれぞれ51%と49%。レノヴァはエリコンの株式46%も保有している。
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