ロシア3位の携帯電話サービス事業者ビンペル・コミュニケーションズ(ビンペルコム)が3月29日発表した2010年12月期(通期)連結決算は、純利益が前年比49.2%増の17億米ドルに拡大した。国内景気の回復による加入者数の増加や、ウクライナ同業キエフスターが連結対象に加わったことなどが寄与した。
\売上高は前年比20.8%増の105億ドルだった。10年末時点の加入者数は、携帯電話が前年末比43.5%増の9,270万件、ブロードバンドが66.2%増の380万人にそれぞれ拡大した。ビンペルコムはロシア、ウクライナ、カザフスタン、アルメニア、ウズベキスタン、タジキスラン、グルジア、キルギス、ベトナム、カンボジアで事業を展開している。
\同社は昨年、エジプトのオラスコムテレコムとイタリアのウィンドの同業大手2社を、エジプト人富豪ナギーブ・サウィリス氏率いる投資会社ウェザー・インベストメンツから買収することで合意した。イゾシモフ最高経営責任者(CEO)は決算報告書の中で、2社の買収手続きを4月中に完了させる考えを明らかにした。オラスコムとウィンドの買収を巡っては、ビンペルコムに39%を出資するノルウェー通信大手テレノールが難色を示しており、曲折も予想される。
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