2011/4/6

ロシア

医療機器の公共入札、現地生産が条件に=ロシア

この記事の要約

ロシア政府は31日、医療機器を対象とする公共調達の価格・品質条件を厳しくする内容の法案を承認した。不正による予算の無駄遣いを防ぐとともに、現地生産を要件とすることにより、外国メーカーにロシア工場設置を求める意向だ。プーチ […]

ロシア政府は31日、医療機器を対象とする公共調達の価格・品質条件を厳しくする内容の法案を承認した。不正による予算の無駄遣いを防ぐとともに、現地生産を要件とすることにより、外国メーカーにロシア工場設置を求める意向だ。プーチン首相は数週間以内の下院通過を目指している。

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ロシアは医療サービス改善を政策に掲げており、今後2年で総額4,600億ルーブルを支出する計画だ。うち、1,000億ルーブル(約30億米ドル)を医療機器・設備に投資する。

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プーチン首相によれば、医療機器の公共調達では外国企業が89%のシェアを握っており、今後2年間の入札でも落札するのは、ほとんどが外国メーカーと予測される。このため、外国企業に対してロシアに工場を設けて現地生産を進めるよう要求する意向だ。

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法案は◇入札開始価格の決定に当たって、過去の価格や定価を調べるなど、市場調査を実施する◇官公庁は購入品に対する保証を要求するとともに、契約に設置・保守サービス、研修といった価格変動要因を含める権利を得る――などを内容としている。また、ハイテク製品の調達では内閣が個々の入札に関して追加要件を定めることができるようになる。

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連邦政府は今後も政府調達法の改正を討議していく予定だ。契約違反の際に契約を破棄する権利を担当官に与えることや、入札に先立ち応札企業の資格審査を実施することなどが検討対象となる。

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