2011/8/10

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

クロアチア、第1四半期FDI激減

この記事の要約

クロアチアへの外国直接投資(FDI)が引き続き低迷している。中央銀行が7月末発表した2011年1-3月期の投資額は1億2,900万ユーロで、前年同期から78%減少。09年同期の14億ユーロから10分の1に激減した。国連貿 […]

クロアチアへの外国直接投資(FDI)が引き続き低迷している。中央銀行が7月末発表した2011年1-3月期の投資額は1億2,900万ユーロで、前年同期から78%減少。09年同期の14億ユーロから10分の1に激減した。国連貿易開発会議(UNCTAD)の「世界投資レポート」は、外国投資家を敬遠させる要因には、現状の経済状況だけでなく行政上の過剰な規則や手続きもあると指摘している。

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ザグレブにあるオーストリア貿易センターが同国の出先企業85社の社長に行ったアンケート調査によると、ほとんどがクロアチアの経済状況を悪いと見ている(回答全体の98%)。経営状態には全体の3分の2が満足しているが、支払いモラル、法的保護、経済安定性、汚職対策に関して不満を示す企業は62%と多い。

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クロアチアは、「欧州連合加盟国や中東欧諸国の平均以上に経済危機の打撃を受け」(コンサルティング大手ローランド・ベルガーのクロアチア担当者)、経済回復がまだ軌道に乗っていない。今年第1四半期の経済成長率は前年同期比マイナス0.9%。中央銀行は通年でプラス1%を予測し、2年連続のマイナス成長(09年6%、10年1.2%)からの好転を期待している。

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