2011/8/31

ポーランド

ポーランド企業2社、バッテンファールの同国事業を買収

この記事の要約

ポーランドの国営ガス石油会社PGNiGと電力大手タウロンは23日、スウェーデンの国営エネルギー会社バッテンファールからポーランド事業を買収することで合意したと発表した。PGNiGはワルシャワの発電・熱生産会社バッテンファ […]

ポーランドの国営ガス石油会社PGNiGと電力大手タウロンは23日、スウェーデンの国営エネルギー会社バッテンファールからポーランド事業を買収することで合意したと発表した。PGNiGはワルシャワの発電・熱生産会社バッテンファール・ヒート・ポーランド(VHP)の株式99.8%を29億6,000万ズロチ(約7億2,000万ユーロ)で、タウロンは同国南部の送・配電会社GZEの99.8%を46億3,000万ズロチ(約11億ユーロ)で取得する。

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バッテンファールは2010年秋、収益改善のためポーランド、ベルギー、デンマーク、フィンランド事業の資産を放出し、本国スウェーデンとドイツ、オランダ、英国の事業に集中する方針を発表した。今回のPGNiG、タウロンとの合意で、ポーランド市場から完全に撤退する。取引はポーランド競争・消費者保護局(UOKiK)の承認を経て、年内に成立する見通しだ。

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VHPはワルシャワとその郊外の5カ所でコジェネ(熱電併給)発電所を運転するほか、首都近郊のプルシュクフで地域熱供給網を運営しており、首都地域の熱供給の75%を占めている。PGNiGはVHP買収後、2016年までにワルシャワにガスを燃料とするコジェネ発電所を新設する計画だ。VHPの時価総額は約35億ズロチで、バッテンファールの株主への配当額を引いた額が今回の買収額になった。

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2001年にバッテンファールの傘下に入ったGZEの電力供給量は国内全体の約1割を占める。産業の盛んな上シレジア地方最大の供給会社で、顧客数は約110万。タウロンはGZE買収で、同国南部の電力供給事業を強化する方針だ。買収額のうち36億3,000万ズロチは現金で支払い、残りは負債として引き受ける。(1PLN=26.65JPY)

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