2011/11/9

ロシア

米建機大手キャタピラー、ロシアで鉱業トラックの生産開始

この記事の要約

建機・鉱業用機械で世界最大手の米キャタピラーはこのほど、ロシアで鉱業用オフハイウェイトラック「773E」の生産を開始した。投資規模は約1,000万米ドル。同社のスティーヴ・ワニング社長は、『モスクワタイムズ』紙の取材に対 […]

建機・鉱業用機械で世界最大手の米キャタピラーはこのほど、ロシアで鉱業用オフハイウェイトラック「773E」の生産を開始した。投資規模は約1,000万米ドル。同社のスティーヴ・ワニング社長は、『モスクワタイムズ』紙の取材に対し、旧ソ連地域の金属・鉱業界の今後25~30年の需要増大を見込んだ長期投資事業であると強調。流通コストの削減やサービス向上によって、競合より割高な同社製品の販売拡大を狙う方針だ。

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キャタピラーは773Eを年最大で300台生産する計画。北西部レニングラード州トスノの生産拠点でシャーシを製造し、ノヴォシビルスク州にある工場で車体を組み立てる。エンジンや電子機器などの部品は米国や欧州の同社工場から輸入する。キャタピラー・ユーラシアのAzamkhuzhaev社長によると、年内に生産する製品はモンゴル向けを中心にすべて販売できる見通しだ。

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キャタピラーは2000年からこれまでにトスノの生産拠点に約1億ドルを投資した。掘削機や大型機械向けの部品生産から始め、2008年には重量27トンの掘削機、2010年には35トンのブルドーザーの生産を開始。55トンの773Eは同社がロシアで現地生産する3番目のモデルとなった。

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旧ソ連地域におけるキャタピラーの最大のライバルはベラルーシのBelAZ。豊富なモデルと割安な価格が強みだ。一方、キャタピラーの773Eの価格は約70万ドルと高価だが、同社は性能が良く故障が少ないことから長期的に見れば利点が多いことを売りに、大手企業を中心に販促を進める方針だ。

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