2011/11/16

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

セルビア、10%に利下げ

この記事の要約

セルビア国立銀行は10日、政策金利である14日物レポ金利を0.75ポイント減の10%に引き下げた。これは過去1年で最低の水準。欧州債務危機で経済成長が鈍る可能性が強く、インフレも減速していることから、利下げに踏み切った。 […]

セルビア国立銀行は10日、政策金利である14日物レポ金利を0.75ポイント減の10%に引き下げた。これは過去1年で最低の水準。欧州債務危機で経済成長が鈍る可能性が強く、インフレも減速していることから、利下げに踏み切った。

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セルビアの政策金利は今年の6月以来、5回にわたり合計1.75ポイント引き下げられたことになる。それにもかかわらず、通貨ディナールの為替相場は下落幅が比較的小さい。また、インフレ率も低下する傾向にあるため、米格付け大手のフィッチは9日、セルビアの信用格付けを引き続き「BBマイナス」、見通しを「安定的」に据え置くことを発表している。

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セルビアのインフレ率は4月の14.7%をピークに9月には9.3%まで低下した。依然として国立銀が2012年末の達成を目指す目標値(3~6%)を上回っている。市場では、今月は8.4%、1年後には6.7%まで下がると予測している。

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セルビアは、国際通貨基金(IMF)による予防的信用枠の取り決めに従い、来年の歳出額を算定しているところだ。景気減速で今年の歳入が予定を下回る恐れもある。7-9月期の経済成長率は0.7%と4-6月期の2.4%の3分の1にとどまった。IMFは今年通期の成長率を2%と見込んでいる。

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