2011/11/23

総合・マクロ

西バルカン、低成長の見通し=世銀レポート

この記事の要約

世界銀行は15日に発表した西バルカン6カ国(アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、セルビア、モンテネグロ、コソボ)の経済成長見通しの中で、ユーロ危機の影響により、これらの国々は2011年と12年は低成長にとど […]

世界銀行は15日に発表した西バルカン6カ国(アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、セルビア、モンテネグロ、コソボ)の経済成長見通しの中で、ユーロ危機の影響により、これらの国々は2011年と12年は低成長にとどまるとの見方を示した。

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世銀の欧州・中央アジア担当チーフエコノミストであるフッド氏は会見で、西バルカン6カ国の成長見通しについて、「11年は2.5%、12年は2.1%を予測している」と述べたうえで、この数字は、「欧州の指導者たちが、無秩序なデフォルトを回避し、悪影響が波及しないような形で危機に対処できるということを念頭に置いたものであり、危機が深刻化すれば成長は下押しされるだろう」と語った。

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世銀は西バルカン6カ国の銀行システムについて、高い流動性と資本バッファーを有しており、比較的健全だとの見方を示している。ただ、バルカン地域で営業するイタリアやギリシャの銀行が資本増強を迫られ、バルカン地域の子会社に資金を回す余裕がなくなった場合、同地域で信用がひっ迫する事態になりかねないと警告する。

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報告書はまた、各国の財政状況には違いがあるものの、全般として脆弱な状態が続いている指摘。各国政府は、財政バッファーを再構築し、世界経済の減速によって歳入目標が達成されなかった場合に備える必要があるとしている。そして今後の成長に向けて投資の促進と生産性の向上が必要であり、外国からの資金や不動産などのバブル資産への投資に依存しない構造に転換することが必要だと説いている。

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