2011/11/23

ポーランド

ムーディーズ、国内銀行を「ネガティブ」に引き下げ

この記事の要約

米格付け会社のムーディーズは15 日、ポーランド銀行業界の信用格付けを「安定」から「ネガティブ」に引き下げた。ポーランドの主要輸出市場であるユーロ圏の景気悪化の影響を受けて同国の経済成長が減速し、事業環境が悪化するという […]

米格付け会社のムーディーズは15 日、ポーランド銀行業界の信用格付けを「安定」から「ネガティブ」に引き下げた。ポーランドの主要輸出市場であるユーロ圏の景気悪化の影響を受けて同国の経済成長が減速し、事業環境が悪化するというのが理由。業績が急激に悪化することはないが、1~1年半の間に徐々に落ち込むと見ている。

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ムーディーズは、経済成長減速により資産の質が悪化すればリスク資産の処理が必要になり、貸出能力が低下して収益力が落ちることを指摘。金融監督局KNFの報告によると、国内銀行業界の今年の事業展開は堅調で、1~9月に前年同期比4割の増益となったが、今後は一転して守りの経営戦略になると予想する。スイスフラン建て不動産融資残高が多いことも懸念の材料だ。不動産融資全体に占める比率は今年8月時点で21.3%にのぼり、ズロチの下落が進めば負担は更に大きくなる。

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APA通信によると、ムーディーズが見通しを引き下げたことに対し、KNFのJakubiak局長は「理由がない」と反発。バルカ中央銀行総裁も、「理由は欧州中の銀行システムのおかれている現状にあるだろう」と不快感を示している。

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