2011/12/14

ポーランド

ポーランド国営電力PGE、リトアニア原発プロジェクトから撤退

この記事の要約

ポーランドの国営電力会社PGEはこのほど、リトアニアの原発新設プロジェクトから撤退すると発表した。リトアニア政府から提示された条件が「受け入れがた」く、自社の他のプロジェクトを優先させるべきと判断した。\ リトアニアは、 […]

ポーランドの国営電力会社PGEはこのほど、リトアニアの原発新設プロジェクトから撤退すると発表した。リトアニア政府から提示された条件が「受け入れがた」く、自社の他のプロジェクトを優先させるべきと判断した。

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リトアニアは、欧州連合加盟の条件に従い2009年末に運転を停止したイグナリナ原子力発電所の代替発電設備として、近隣のヴィサギナスに原発を新設する計画だ。自国と近隣諸国のエネルギー供給の安定確保と、ロシアの天然ガスへの依存を弱めることを目的としている。

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ヴィサギナス原発は来年にも着工し、20年末までの完成が予定されている。総工費は推定30~40億ユーロで、リトアニアにとって過去20年で最大の投資案件になる。以前の計画によると、戦略投資家が原発プロジェクト会社に最大51%を出資。リトアニア政府が最低34%を負担し、新原発の電力の輸出先であるエストニア、ラトビア、ポーランドが残りを負担することになっていた。

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今回のPGEの撤退で、計画推進に向けた資金の確保に疑問符が浮上しているが、バルト3国政府は計画を堅持する姿勢を表明している。

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戦略投資家としては、日立と米ゼネラル・エレクトリック(GE)の合弁会社、GE日立ニュークリア・エナジーが優先交渉権を得て、政府との交渉を続けている。

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