ポーランドで計画されている同国初の原子力発電所の建設をめぐり、独環境自然保護連盟(BUND)などが国内で5万人分の反対書名を集め、4日に在独ポーランド大使館に提出した。同日はEUが定める『戦略的環境評価』に関する異議申立期限だった
\ポーランド政府は昨年5月、原子力推進策を決定し、2020年までに同国初の原子力発電所を稼働させる計画を打ち出した。新原発はグダンスク市に近いバルト海沿岸に建設される予定。一方、ドイツは福島第1原発の事故を受け、国内の原発全廃を決めた経緯があり、国内ではポーランド国境に近い北東部を中心に抗議が殺到している。
\抗議には、ポーランド政府が実施した環境評価が不十分であることに異議を唱えるものが多い。BUND の原子力専門家トルベン・ベッカー氏は、ポーランドの原子力に代わる代替エネルギーの調査は不十分で、緊急時のシナリオはきわめて非現実的であるとし、再検討を求めている。ポーランドは新原発に投資する40億ユーロを再可エネルギーの開発に向けることで、中欧市民の安全と環境保護に貢献すべきだと強調した。
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