2012/1/18

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

クロアチア政府、郵便銀行と保険最大手を年内民営化

この記事の要約

クロアチア政府は、年内にクロアチア郵便銀行(HPB)と保険会社のクロアチア・オシグラニエ(CO)の2社を民営化する方針を固めた。9日付けの墺APA通信が、リニッチ財務相の発言を引用して伝えた。\ HPBは国内7位の銀行で […]

クロアチア政府は、年内にクロアチア郵便銀行(HPB)と保険会社のクロアチア・オシグラニエ(CO)の2社を民営化する方針を固めた。9日付けの墺APA通信が、リニッチ財務相の発言を引用して伝えた。

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HPBは国内7位の銀行で、2011年1-9月期の純利益は7,060万クナと、前年同期から17.7%増加した。COは国内保険市場で32.6%のシェアを持つ最大の保険会社。11年1-9月期の純利益は前年同期比11.2%増の8,250万クナだった。政府は02年にCOの民営化を試みたものの、不調に終わっている。

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政府が民営化に踏み切る背景には、クロアチア国債への格下げ圧力が高まっていることがある。同国の信用格付けは投資適格級の最低水準にまで下がっているが、財政の悪化から投資不適格級への引き下げもありうる情勢だ。リニッチ財務相は、「民営化だけで財政が健全化するとは考えていない」としながらも、民営化の実施は、債務と財政赤字の削減に向けた取り組みを進めているという格付け会社や投資家へのメッセージとなるとの見方を示した。(1HRK=12.95JPY)

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