ポーランドのロストフスキ財務相は先ごろ、一連の財政再建策の実施によって、財政赤字をユーロ加盟基準の対国内総生産(GDP)比3%以下に削減できるとの見通しを示した。
\同財務相は先ごろ欧州連合(EU)欧州委員会のレーン委員(経済・通貨問題担当)に宛てた書簡の中で、社会保険料の引き上げや地方自治体予算の削減、年金受給開始年齢の引き上げ、銅と銀の採鉱税導入、燃料消費税の引き上げ、社用車に対する付加価値税優遇措置の廃止などの施策によって、財政赤字の対GDP比率を昨年の5.6%(推定)から今年は2.97%に抑制することが可能であると述べた。BREバンクのエコノミスト、マズレク氏は、財政赤字比率を3%以下に抑制するという財務省の目標は、財政再建策が完全に実施されれば十分に可能であるとの見方を示す一方で、再建策が増税に頼っており、歳出削減への努力が十分でないと批判的な見方を示している。
\なお、現地日刊紙『ジェチポスポリタ』によると、近く退任するワレンチャク財務次官の後任に、タムボルスキ氏が就任する。同氏はウニクレディトVAIB、ウッド&Coに勤務した経歴を持つ。
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