2012/1/25

チェコ・スロバキア

チェコ、「新財政協定」の参加で国民投票

この記事の要約

チェコ政府は19日、欧州連合(EU)の「新財政協定」への参加の是非を国民投票で問うことを閣議決定した。ユーロ導入の是非をめぐる国民投票と組み合わせて実施することも検討している。国民投票には連立与党である「TOP 09」が […]

チェコ政府は19日、欧州連合(EU)の「新財政協定」への参加の是非を国民投票で問うことを閣議決定した。ユーロ導入の是非をめぐる国民投票と組み合わせて実施することも検討している。国民投票には連立与党である「TOP 09」が強く反対しており、閣議決定が強行されたことで連立与党間の溝が深まっている。

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ネチャス首相は、「新財政協定」に参加することで、チェコが幅広い権利をEUに移譲し、財政経済統合へのステップを踏み出すことになるとの見方を表明。連立協約に従って国民投票にかける必要があると話した。また、協定への参加には大統領の承認が必要との考えを示した。EU懐疑派として知られるクラウス大統領はすでに承認を拒否する立場を明らかにしている。

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一方で、シュヴァルツェンベルク外相やカロウセク財務相が所属するTOP 09は、「連立協約は財政・税務に関連する問題を国民投票の対象から外すと規定している」と反発。さらに、新財政協定は国民投票で是非を決定するには複雑すぎると訴えている。外交の一貫性を保つ観点からも悪影響を懸念している。

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シュヴァルツェンベルグ外相は特にユーロ導入に関し、「2004年のEU加盟時にチェコはユーロの採用をすでに約束している」として国民投票計画を強く批判。実施すれば外国におけるチェコの信用が失墜すると警告している。

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