2012/1/25

ロシア

ズベルバンク、大手投資銀トロイカの買収が完了

この記事の要約

ロシア国営で銀行最大手のズベルバンク(ロシア貯蓄銀行)は23日、大手投資銀行トロイカ・ディアローグの買収手続きを完了したと発表した。これにより投資銀行事業を新設・強化する。取引規模は10億米ドル。昨年3月に株主と買収で正 […]

ロシア国営で銀行最大手のズベルバンク(ロシア貯蓄銀行)は23日、大手投資銀行トロイカ・ディアローグの買収手続きを完了したと発表した。これにより投資銀行事業を新設・強化する。取引規模は10億米ドル。昨年3月に株主と買収で正式合意していた。

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今回の動きは、ズベルバンクと外国貿易銀行(VTB)を国内の2大銀行に育てる政府の方針に沿ったものだ。モスクワのあるヘッジファンド・マネージャーは、1990年代にほぼ完全に外国資本の手にあった金融産業を「ロシア化するもの」と話す。投資銀行市場では今後、外資系大手がその地位を維持する一方で、ルネッサンス・キャピタル、オトクリチエ、アトンなど国内中堅会社は経営が難しくなると予想される。

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トロイカ・ディアローグは1991年に設立されたロシア初の投資銀行。昨年8月時点の運用資産は30億ドルに上る。今回の買収でズベルバンクの法人投資銀行部門(CIB)に統合され、そのブランド名も市場から消える。

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政府は現在、ズベルバンクに60.3%を出資している。年内に実施を予定する部分民営化で7.6%を売却する方向だ。(1RUB=2.51JPY)(東欧経済ニュース2011年3月16日号「ズベルバンク、投資銀行買収で合意」及び2月9日号「ズベルバンク、トロイカ・ディアローグを買収」を参照)

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