東芝の米国子会社であるウェスチングハウスは30日、テメリン原発拡張プロジェクトの受注に向けて、現地の建設大手メトロスタフと独占提携契約を結んだと発表した。落札企業の選考でチェコ企業への業務委託の大きな企業を優遇するという政府の姿勢を受けて、現地企業との提携を広げた格好だ。
\ウェスチングハウスが落札した場合、メトロスタフは一般建設業務を全面的に受託する。契約規模はプロジェクト総額200億コルナの約3分の1に上る見通し。独占契約のため、応札の意向を表明している仏アレバ、ロシア原子力公社(ロスアトム)連合とは同様の契約は結べない。
\メトロスタフは40年前にプラハ地下鉄の建設を目的に設立された。テメリン原発を操業するチェコ電力公社CEZの火力発電所の建設・改修工事を行ったことがある。原発建設は未経験だが、ウェスチングハウスは「現在原発が建設されている国ではよくあること」とし、問題はないとの見方だ。
\一方、プレハブ構造物の製造は契約の対象に含まれていない。ウェスチングハウスは、テメリン・プロジェクトのほか、英国やポーランドで原発建設計画があることを踏まえて立地を検討中だ。チェコに製造拠点を設置する可能性もあるが、正式決定は7月2日の応札締め切り後になるとしている。
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