ロシアの鉱工業生産が落ち込んでいる。ロシア連邦統計局が発表した昨年12月の鉱工業生産高は前年同月比で2.5%増加したものの、市場予測の3.4%を下回り、2009年以来の低水準になった。部門別では、鉱山と製造がそれぞれ1.8%、3.3%増加したが、電力・ガス・水道が5.1%減となり、全体の成長を押し下げた。
\投資銀行トロイカ・ディアローグのアナリストは、12月の落ち込みは気温が例年より高かったことや労働日数が少なかったことが原因と見ている。また、12月の失業率が0.2%改善したことから、経済成長は続いているとの見方を示した。
\鉱山、製造、電力・ガス・水道部門を合わせた昨年通期の鉱工業生産は前年比で4.7%の増加にとどまり、2010年の同8.2%を大幅に下回った。
\3月に大統領選を控えプーチン首相は、今年のGDP成長率を昨年の4.2%から6%に引き上げたいとしている。投資銀行VTBのアナリストは、12月の結果を受けて政府は経済政策で新たな対応を迫られる可能性もあると見ている。
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