ロシアで電子商取引が大きく伸びている。2011年の取引高は104億米ドルとなり、前年実績を30%上回った。ネット人口が年末で欧州一の6,000万人に増加するなど、電子商取引の前提となる環境が整ってきたことが背景にある。オークションサイト「Avito.ru」などの大手ポータルは利用者数・売上高ともに飛躍的な成長を示した。ベンチャーキャピタルのファースト・レーン・ベンチャーズは同分野のプロジェクトに積極的に投資している。
\Avitoは2007年にマーケットプレイス業務を開始。個人には無料、業者には有料のプレミアサービスを提供する。事業は2010年以来、急拡大し、11年の売上高は前年の10倍の1,000万ドルに急伸した。今年も200%成長が予想されている。マーケットプレイスの取引高は10年の400億ルーブルから11年は4,600億ルーブル(150億ドル)に急増した。しかし、まだ損益分岐点には到達していない。
\ファースト・レーン・ベンチャーズは10年に電子商取引市場に参入した。現在、オンライン取引、旅行、不動産、保健などの分野で15プロジェクトが同時進行中だ。事業モデルによって資金需要は異なるが、立案から営業開始までを50日以内でこなす独自の起業メソッド「FAST-50」を適用することではどのプロジェクトも同じだ。
\トレシュコヴァ社長によると、靴販売サイト「Sapato.ru」の立ち上げ同メソッドを初めて適用。現在では年間受注が20万件に達するまでに成長した。今年の売上高で1億ユーロ、来年は1億3,000万ユーロを目指す。
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