ポーランドの国営電力会社PGEが計画している同国初の原発の建設めぐり、建設候補地のひとつとなっている北部の基礎自治体(グミナ)ミエルノで12日、原発建設の是非を問う住民投票が実施され、即日開票の結果、建設に反対する票が9割を超えた。
\投票には有権者の57パーセントに相当する2,389人が参加。うちの94パーセントが反対票を投じ、賛成はわずか5%だった。ミエルノはバルト海沿岸のリゾート地として知られ、住民の9割は観光で生計を立てている。原発が建設されればリゾートとしてのイメージに傷がつき、観光業が大きなダメージを受けることを住民は恐れたと見られる。
\石炭火力発電に依存するエネルギー体制からの脱却を目指すトゥスク政権は昨年1月、国内初の原発を建設する方針を決定。原子力計画を担うPGEは出力3,000メガワットの原子炉を2基新設する計画で、昨年11月にミエルノのゴンスキ村、ジャルノビェツ、ホチェボの3カ所を原発の建設候補地に選定した。
\なお、PGEは当初、第1号機の運用を2020年までに開始する計画だったが、先ごろ取締役会で承認された経営戦略によると1号機は25年、2号機は29年の稼働開始を目指すとしている。
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