2012/2/29

ポーランド

石油・ガス採掘公社が仲裁申し立て、ガスプロムとの価格交渉で

この記事の要約

ポーランド石油・ガス採掘公社(PGNiG)とロシアの天然ガス独占企業ガスプロムとの間で天然ガスの輸入価格をめぐる交渉が暗礁に乗り上げている問題でPGNiGは21日、ストックホルム商業会議所仲裁裁判所に仲裁の申し立てを行っ […]

ポーランド石油・ガス採掘公社(PGNiG)とロシアの天然ガス独占企業ガスプロムとの間で天然ガスの輸入価格をめぐる交渉が暗礁に乗り上げている問題でPGNiGは21日、ストックホルム商業会議所仲裁裁判所に仲裁の申し立てを行ったと発表した。

\

PGNiGは申し立ての詳細を明らかにしていないが、「1996年にガスプロムとその輸出部門であるガスプロム・エクスポルトと締結した天然ガスの長期購入契約の価格条件の変更に関するもの」だとしている。

\

ポーランドは国内で消費するガスの3分の2を輸入に頼っており、輸入量は年間100億立方メートル。うち9割をロシアから調達している。ガスプロムの欧州向け長期ガス契約は原油価格に連動して決定されるが、ガス会社は小売価格をより安価なスポットガス価格に連動させているため、割高なロシア産ガスに対する不満が出ている。このためガスプロムは先月、欧州のガス会社5社に対する卸売価格を平均10%引き下げると発表した。ただし、これらのガス会社は比較的規模の小さい事業者であり、PGNiGやドイツの主要ガス会社、イタリア炭化水素公社(ENI)といったガスプロムの大口顧客はより大幅な値下げを求めている。

\